目元やおでこ、首などの加齢によって現れるしわの改善に効果があると言われているレチノール。
アンチエイジング成分として色々な化粧品に配合されていますが、本当に効果あるの?と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、レチノールの効能や種類、レチノイド反応と言われる副作用などについてご紹介しますので、ぜひ化粧品選びの参考にしてくださいね。
レチノールはしわに効果があるの?

レチノールはしわの改善にとても有効な成分と言われています。
なぜなら、レチノールにはお肌のターンオーバーを促し、コラーゲンを増やす作用があるからです。
私達が気にするしわの多くは、加齢や紫外線のダメージでコラーゲンが減少したり変性してしまうことが原因なのですが、お肌に浸透したレチノールは線維芽細胞の働きを活性化させ、コラーゲンが作られるのを促してくれます。
その結果、お肌のハリや弾力が高まり、しわが目立たなくなっていくのです。
くっきり見えるしわも改善できる?
一般的な化粧品に配合されているレチノールでは、表情じわのような深いしわにも使うことはできますが目に見える効果は難しいかもしれません。
ですが、目元の小じわやおでこ、首などに現れた薄いしわにはとても効果的です。
また、レチノールが配合された美容液やクリームを毎日使用することはしわの予防にもなりますので、あせらずじっくりケアをしていきましょう。
シミやたるみ、ニキビ跡にも!
レチノールはしわだけなく、
- シミ
- たるみ
- 目の下のクマ
- ニキビ痕
などにも有効な成分です。
たるみはコラーゲンやエラスチンが増えることで、シミや目の下のくま、ニキビ痕などはターンオーバーの促進によって改善が期待できます。
化粧品に配合されるレチノールの種類

レチノールは人間の体内にあるビタミンAの一種ですが、その種類は
- 純粋レチノール
- レチノール誘導体
- トレチノイン
と大きく3つに分けられます。
純粋レチノール
純粋レチノールとは、誘導化などの加工をしていないレチノールそのもののことをそう呼んでいます。
何も加工されていないピュアなレチノールは、安定性がなく熱や空気に触れるとすぐに変質してしまうというデメリットがありますが、効果はパルミチン酸レチノールよりグンと高いです。
厚生動労省がしわの改善効果を認めた資生堂の化粧品は、特殊な技術と容器を使うことでそのデメリットを克服し純粋レチノール(成分表示にはレチノールと記載)を配合しています。
レチノール誘導体(ビタミンA誘導体)
レチノール誘導体(ビタミンA誘導体)とは、レチノールの構造や性質を大幅に変えない程度の改変がなされた化合物のことで、化粧品に一番多く使われているのはパルミチン酸レチノールです。
パルミチン酸レチノールとはレチノールとパルミチン酸を誘導化したもので、レチノール誘導体の中で最も刺激が少なく安定性に優れています。
油性成分なのでクリームや美容液に配合されることが多く、効果は純粋レチノールより低くなりますが肌への刺激もその分少ないのが特徴です。
その他のレチノール誘導体には、
- 酢酸レチノール
- レチノイン酸トコフェリル
- リノール酸レチノール
- 水添レチノールプ
- ロピオン酸レチノール
などがありますが、これらを総じて“レチノール”と呼ぶこともありますので、純粋レチノールと間違えないように注意してください。
トレチノイン(レチノイン酸)
トレチノインとはレチノール誘導体の一種でレチノールを化学合成で高濃度化したものです。
しわへの効果はパルミチン酸レチノールの約50~100倍もありますが、その分お肌への刺激も強いのが特徴です。
アメリカではシミやしわ、ニキビの治療薬として有効であると認められ、その後日本でも美容皮膚科やクリニックなどで処方されるようになりましたが、日本では化粧品に配合することは認められていません。
どうしてもトレチノインを使用したい!という場合は、美容皮膚科で処方してもらうようにしてください。
気になる副作用レチノイド反応とは
レチノールはしわの改善効果が高いぶん、使用すると
- ヒリヒリする
- 肌がカサつく
- 赤みがでる
などの副作用が起こる場合があります。
この症状はレチノイド反応と言われていて、レチノールを多量に使用した時やお肌のバリア機能が低下している時、お肌がビタミンA不足であった時になどに起こりやすくなります。
毒性やアレルギーによるものではありませんので、個人差はありますが使っていくうちに慣れてきて自然におさまってくることがほとんどです。
ただし、症状が強かったり長引く場合は早めに医師に相談するようにしてください。
レチノイド反応だと思っていたら、実際は他のことが原因で肌荒れが生じていたとう場合もありますので…。
レチノール配合化粧品の選び方

上記の表はレチノールの安定性や刺激などを簡単にまとめたものです。
例えば、化粧品に良く配合されているパルミチン酸レチノールは、皮膚への刺激が弱いぶん浸透度は低く、安定性があるということが分かるかと思います。
濃度の高いものは刺激が強い
レチノールの配合量は、一般的な化粧品の場合0.01~0.1%までと定められています。
数字してみればかなり少ないように思えますが、レチノールは濃度が高くなるとその分お肌への刺激も強くなりますので、初めて使う方は濃度が低くお肌の刺激が少ないパルミチン酸レチノールや酢酸レチノールから始めると安心です。
また、レチノールの配合濃度は低くても、一緒に配合されている成分が肌に合わなかったりする場合も考えられますので、可能なら試供品やトライアルセットでお肌に合うか試めすことをおすすめします。
効果を狙って最初から高いレベルのもの使ったり、量を多く使用したりするのはNGです。
レチノールは濃度が高いほど、クリームが黄味がかった色になります。
レチノール以外の成分もチェック!
真皮にダメージがある場合、角層もなんらかのダメージを負っていることが考えられます。
そのことから、レチノールが配合されいることだけでなく一緒に配合されている美容成分がどんなものかを確認することも大切です。
角層のダメージには最強の保湿成分と言われているセラミドや、肌のバリア機能を強化するスクワランやシアバターなどが配合されているものを選ぶといいですよ。
日中に使う時は紫外線対策を
レチノールは紫外線の影響を受けない夜のお手入れに使うのがおすすめです。
なぜなら、レチノールは日に当たると効果が弱まるうえ、ターンオーバーを促す作用があるので使用中のお肌はとても敏感になるからです。
日中に使用する場合は、こまめに日焼け止めを塗るかファンデーションで紫外線からお肌を守ってくださいね。
いかがでしたか?
加齢によるしわ対策には、コラーゲンを増やしてお肌の弾力を強化することがとても大切!
コラーゲンは30代から減りはじめ閉経とともに急激に減ってしまいますが、レチノールが配合された化粧品を毎日使うことで減ってしまったコラーゲンを補っていく事ができます。
自分でできるだけなんとかしわケアがしたい!と思う方にとって、レチノールは試す価値のある美容成分です。
ぜひ毎日のスキンケアに取り入れてみてくださいね。
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